【2018年6月】
今回の目玉は、「直方市体育施設条例の全部を改正する条例」と「障がいによる差別を解消し共生社会を目指す直方市条例の制定」でした。
○「直方市体育施設条例の全部を改正する条例」
本件については新聞にも載りましたのでご存知の方も多いと思いますが、直方市の体育施設の運営を委託されている(一社)直方市体育協会において不明確な給与の支払いがあり、直方市の改善勧告に応じなかったため、委託を取り消し、市が直営を行うために条例を改正するものです。
このことについて今回、一般質問において3人の議員が質問をしました。今までであれば、市が直接行ったことでなく、一般社団法人内の規約違反のため、執行部が詳しく内容を説明することはなかったのですが、議員の質問に対して細部まで回答をしていたことは、公平、公正を基盤とする壬生市長の政治姿勢の表れだと感じました。
○「障がいによる差別を解消し共生社会を目指す直方市条例の制定」
本件については、身体障がい、知的障がい、精神障がい、難病、これらを理由として、事業者が差別や排除をすることを禁じ、市及び市民には障がいのある人への理解を深め差別解消の取り組みに協力を求めるものです。
障がいがあっても、スポーツや芸術、あらゆる仕事において第一線で高い能力で活躍されている方はたくさんいらっしゃいます。(ホーキング博士、トム・クルーズ、黒柳徹子さんパラリンピックや障がい者スポーツの選手の方々、等々)障がいを理由に活躍する機会が奪われることがあってはならないのです。
結果の平等を保障するとおかしなことになりますが、機会の平等は保証されなければなりません。
先般3月議会では「手話言語条例」が可決されました。障がいのある人も無い人も安心して生活できる直方市を目指します。
【一般質問について】
今回、「特定任期付き職員(弁護士)2名の活用について」「職員研修について」の2点を質問しました。
○「特定任期付き職員(弁護士)2名の活用について」
以前は、弁護士とは顧問契約を結び、必要に応じて相談等を行っていましたが、相談すると費用が発生することと、予約をいれてから来てもらったり赴いたりしていたため、なかなか活用が出来ていませんでした。4月から職員として弁護士が庁舎内にいるため、職員が法律上の疑問点や対応をすぐに相談できるため業務の効率化が出来ているとの事です。
4月・5月の庁舎内の相談件数は600件近くあったそうです。
また、市民の法律相談では、2か月で60件近くありました。
法テラスや商工会議所でも法律相談は行っていますが、法テラスは小倉か福岡ですし、商工会議所は会員でないと相談出来ません。個人の法律事務所も最初は無料で相談を受けている所もありますが、事務所によってシステムが違うようです。
アメリカのような訴訟社会になることは望みませんが、住民トラブルが事件になってしまう例もありますので、気軽に弁護士に相談出来ることは、市民の安心に繋がればと考えます。
○「職員研修について」
職員研修と言えば外部から講師を招いて話を聞く。いわゆる勉強会が主流でしたが、入庁3年目の「未来塾」と言う研修会において、昨年度から「行政参加」のコンセプトで、職員が1人または2人で地域にに入り、地域の課題を見つけ、その解決方法を研究し発表するという新しい研修を始めています。
今まで、市民の意見を聞く事については、「市民参加」であり、市民を市役所に招き、行政に参加してもらう形でしたが、これだと自営業者か高齢者に限られてしまいます。
答弁の中で、「行政参加」であれば自らの足で歩き、多くの市民と交わることから、若手職員にとってはハードルは高いかもしれないが、経験値は相当向上する。積極的な職員の姿勢が必要であり、その全員の研修成果を市長以下幹部職員に発表する機会を設けている。若者らしい想定外の発想が見られる事もあり、役所の常識に囚われがちな年配職員の刺激にもなっている。今後は研修の成果を地域に還元する方法を検討中。との回答でした。
私は職員の給料の問題や働き方の問題を、度々一般質問等で指摘しましたが、市民とともに悩み、解決策を考える行政であってほしい。その気持ちからの指摘であります。この様な研修から職員の意識が変わってゆくことを期待して大いに評価したいと思います。